いちご新品種の高収量・高品質生産技術の開発

課題名 いちご新品種の高収量・高品質生産技術の開発
研究機関名 佐賀県農業試験研究センター
研究分担 野菜・花き部
研究期間 継R1~R3
年度 2020
摘要 目的:本県で育成された「佐賀i9号」は、果皮色が濃赤で、食味に優れることからポスト「さがほのか」として県内で普及拡大が進んでいる。しかし、品種特性に応じた栽培技術が未確立の部分があり、また、果実品質の低下や病害虫の発生が現地で問題となっていることから、対策技術の確立が急務となっている。そこで、新品種の特性に応じた高収量・高品質生産技術を確立する。
成果:(1)夜冷短日処理が「佐賀i9号」の花芽分化に及ぼす影響を検討した。その結果、夜冷短日処理により、無処理区と比較し8~14日程度花芽分化が前進化した。
(2)育苗期の花芽分化前進化技術として、紙ポットや施肥量の違いについて検討した。その結果、紙ポットの培地内温度は、黒ポリポットに比べて8/16~9/17の間で日平均2.1℃低く推移し、紙ポットの花芽分化は黒ポリポットに比べて7日程度前進化した。なお、年内の商品果収量は、紙ポット1.5倍区や2倍区が慣行くより劣ったことから、紙ポットを用いる場合、施肥は8月上旬までとし、施肥量は株当たり150㎎がよいと考えられた。
(3)育苗期における施肥量が花芽分化に及ぼす影響について検討した結果、年内の商品果収量は少肥区が最も多かったことから、年内収量確保のためには、施肥は7月下旬までとし、施肥量は75㎎程度でよいと考えられた。
(4)土耕での栽植密度について検討を行った結果、年内の株当たり商品果収量は、株間26㎝区が138.6gで最も多かったが、10a当たりでは株間20㎝区が813㎏で最も多かった。
(5)本圃での基肥追肥量について検討を行った結果、年内の株当たり商品果収量は、株あたり窒素成分量で基肥2.52g、追肥1.68gで年内収量が高くなった。その一方で頂果房と第一次腋果房の果房間葉数が多くなった。
(6) 保温開始時期が生育及び収量に及ぼす影響について検討を行った結果、頂果房の開花から収穫までの日数は、保温開始時期が早いほど短く、年内までの株あたり収量は、保温開始時期が早いほど多かった。一方、地下部の生育は保温開始時期が遅いほど良好であった。
カテゴリ 育苗 いちご 害虫 高品質生産技術 栽培技術 新品種 施肥 品種 良食味

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