課題名 | ICT等の利用による土地利用型作物の省力化栽培技術の開発と実証 |
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研究機関名 |
佐賀県農業試験研究センター |
研究分担 |
企画調整部 |
研究期間 | 完H28~R2 |
年度 | 2020 |
摘要 | 目的:土地利用型作物の生産において、ICTの活用などにより、作業の効率化による経営規模拡大や熟練農業者の経験と技術のスムーズな移転などにより、省力型大規模経営を支援する。 成果:(1)簡易水位センサーを試作した。改良「Sigfox水位センサー」は、電源部をソーラーにすることで7か月間以上連続稼働することができた。試作品のコストは1台あたりおよそ1.2万円になった。制作にかかる時間は、半日程度だった。 (2)タマネギの直播技術の開発を行った。トラクター用直播栽培用播種機を用いて、畝立て・施肥・播種を一工程で播種作業を行った。その結果、重粘土土壌でも播種作業を順調に行うことができることが分かった。しかし、播種後の雨水不足のため出芽率が低下した。 (3)トラクター牽引式中耕除草機を用いて、直播栽培圃場での中耕除草作業を行った。その結果、中耕除草作業は、タマネギを損傷することなく順調に行うことができた。しかし、雑草を完全に引き抜くことができず枯死する個体が少なく、十分な除草効果は得られなかった。 (4)タマネギ直播栽培の経営評価を行った。タマネギの直播にかかる作業時間は、1aあたり16分程度であった。経費は、試験区(直播)の方が、慣行区(移植)と比較して93%であった。直播することで、育苗および定植に関する労働時間を慣行区に対して72%に削減することができた。LPにより計算された利益が最大となる作付面積は、夏作水稲400a、冬作タマネギ早生41a、中生84a、晩生275aとなった。 (5)ハイパースペクトルカメラを用いてタマネギべと病罹病部位に特異的な波長の探索を行った。室内において撮影環境を整えて撮影すると、各波長のスペクトル強度を確認することによって、タマネギべと病罹病部位と健全部位、生理障害部位を判別することができた。しかし、圃場での撮影においては白板補正などを行ったものの、外的な光などの影響が大きく、タマネギべと病罹病部位と健全部位との間で明確な違いは見られなかった。また、イチゴの傷みに特異的な波長の探索も行い、イチゴの傷み具合は、665nm付近の波長をみることでわかることが示唆された。 |
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