サンショウの産地構想を実現するための優良苗木増殖と省力安定生産技術の確立

課題名 サンショウの産地構想を実現するための優良苗木増殖と省力安定生産技術の確立
研究機関名 島根県農業技術センター
研究分担 栽培研究部・産地支援科
資源環境研究部・土壌環境科
研究期間 継R3~5
年度 2021
摘要 ■目的:雲南市の(有)いずも八山椒ほ場では、その果実を香辛料、食材として利用する実ザンショウである‘アサクラザンショウ’を栽培しているが、そのほとんどが‘ノザンショウ’台木樹であることから、乾湿のストレスを受けやすく、徐々に樹勢が低下し枯死する症状が頻発しており、低収量の主因となっている。その対策として、湿害に強い‘フユザンショウ’台‘アサクラザンショウ’の導入が進みつつあるが、本台木に適した栽培法の研究は進んでいない。本試験では、‘フユザンショウ’台‘アサクラザンショウ’及び‘ブドウザンショウ’を中心に、省力・多収が可能な整枝法、及び有機JAS認定を目指した施肥法の開発を行う。さらに、‘ブドウザンショウ’の機械収穫や、‘ハナザンショウ’のせん定枝水挿し収穫の可能性を検討する。
■進行状況:【‘フユザンショウ’台‘アサクラザンショウ’の整枝せん定法の検討】雲南市西日登の実証ほにおいて、6年生‘フユザンショウ’台‘アサクラザンショウ’の整枝せん定法を検討した。昨年のせん定から慣行の4本主枝整枝を2本主枝整枝に改善しようと試みているが、一度に主枝数を制限すると樹の衰弱が懸念されるため、樹形改善には至っていない。収量及び樹体調査を行ったが2本主枝整枝、4本主枝整枝で差は見られず、結果は判然としなかった。また、優良結果母枝確保を目的として、収穫後切り返しせん定を検討した。収穫後の6月下旬に新梢を4分の1程度切り返し、その後の新梢長を調査した結果、無処理と比較して10cm以下の弱小枝の割合が減少した。
【有機JAS取得を目指した‘フユザンショウ’台‘アサクラザンショウ’の肥料の種類、施肥量の検討】雲南市西日登の実証ほにおいて試験開始前(施肥前)に収量、果実中無機成分及び土壌の化学性を調査した。10a換算の収量は202kg、果実吸収量の最も多い成分は窒素とカリウムであり、ともに1kg弱であった。土壌の化学性を農林水産省「主要作物の土壌診断基準(果樹)」に照らして見ると、pH、交換性塩基、可給態リン酸は基準範囲内かむしろやや高く、ECは低かった。
カテゴリ 肥料 さんしょう 湿害 施肥 台木 土壌診断 ぶどう

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