大規模栽培に適応したキュウリ環境制御技術の開発

課題名 大規模栽培に適応したキュウリ環境制御技術の開発
研究機関名 佐賀県農業試験研究センター
研究分担 企画調整部 野菜・花き部
研究期間 継R1~R5
年度 2021
摘要 目的:
本課題ではキュウリの大規模経営が可能となる省力的栽培方法や環境制御技術を開発する。
成果:
(1) キュウリ養液栽培の地上部環境の検討の内、飽差管理について検討。2月定植試験では、1日当たりのミスト稼働回数に差が大きかった期間(9/28~10/15)については目標飽差値を6.0g/㎥区の方が、9.0g/㎥よりも収量が14%高かった。
(2) キュウリ養液栽培の地下部環境の検討の内、給液濃度について検討を行った。2月定植と9月定植いずれの作型においても収量に有意差は無いものの、2月定植では2.0mS/cm区の方が5%高く、9月定植では8%高い結果となった。このことから、給液ECは1.5mS/cmよりも2.0mS/cmの方が多収となると考えられた。
(3) キュウリ養液栽培の地下部の検討の内、給液量について検討を行った。2月定植と9月定植いずれの作型においても収量に有意差は無いものの、目標排液率35%区で最も高く、次いで55%区、15%区であった。35%区に比べて、55%区では水道代・肥料代がかかり、15%区では排液率が0付近まで落ち込むことがあったことも考慮し、目標排液率は35%が妥当であると考えられた。
(4)キュウリ養液栽培における1株当たりの仕立て本数について9月定植にて検討した結果、収量は4本仕立て区で最も高く、次いで3本仕立て区、2本仕立て区であった。
(5)不耕起栽培が生育および収量に及ぼす影響を検討した。その結果、不耕起栽培2年目では、生育及び収量に差はなかった。引き続き、不耕起栽培3年目の検討を行う予定である。
(6) 水分センサと重量センサとの関係
水分センサは、重量センサに比べ緩慢な動きになるが、設置位置に関係なく重量センサと同様に推移した。培地内の水分量は、潅水位置から最も近い株の真下中央で最も高く、次いで株間中央、株間上部の順となった。
(7) 光度センサとLAIとの関係
光度センサを植物体の上と植物体の株元の2カ所に設置し、10分おきに光度を測定した。植物体の上で測定した値をa、植物体の株元で測定した値をbとし、c=(a-b)/(a+b)する。一日分のcの合計値の推移は、LAIの推移と比較的同じ傾向が見られ、相関係数は0.53であった。
カテゴリ 肥料 環境制御 きゅうり 栽培技術 大規模経営 不耕起栽培 養液栽培

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる