大豆生産圃場における総合的雑草防除技術の確立

課題名 大豆生産圃場における総合的雑草防除技術の確立
研究機関名 佐賀県農業試験研究センター
研究分担 作物部
研究期間 新R3~R6
年度 2021
摘要 目的:
 近年、大豆の収量が低迷しているが、その要因の一つとして雑草害が指摘されており、その中でも特に帰化アサガオ類やホオズキ類が増加傾向にある。そこで、恒久的な大豆の安定生産に資するため、帰化アサガオ類を中心とした雑草に対する各種除草剤と耕種的な防除方法を組み合わせた総合的な防除技術の開発を行う。
成果:
1. 県内における大豆雑草の発生状況と防除の実態調査
 大豆の雑草防除対策技術を開発するにあたって、佐賀県内における雑草の発生状況調査を行った。この結果をCSV形式でデータベース化し、旧市町村を単位として、発生している雑草の種類や発生程度を簡単に検索・仕分けることが可能となった。
成果:
2. 除草剤等による防除効果について
  大豆の難防除雑草対策技術として、トリフルラリン乳剤の土壌混和処理ならびに石灰窒素の雑草防除効果について検討した。トリフルラリンの効果は無処理区と比較し、雑草の発生本数はほとんど変わらなかったものの、乾物重では高い防除効果を示し、特に1年生イネ科やカヤツリグサ科の雑草に対する高い効果が認められた。抑草期間としては、播種から約1ヵ月程度が見込まれた。一方、石灰窒素は100kg/10aを播種1カ月前と播種当日に散布したところ、1カ月前散布ではむしろ雑草の発生本数・乾物重は増加し、苗立ちへの悪影響もみられた。また、石灰窒素当日処理でも、トリフルラリンほどではないにしろ無処理区より高い防除効果が認められたが、こちらについては、大豆の生育を促進し倒伏を助長する傾向がみられた。また、現地の帰化アサガオ類やホオズキ類蔓延圃場における対策技術として、播種前のトリフルラリン乳剤土壌混和処理について現地実証試験を実施したところ、帰化アサガオ類では、ホシアサガオ、マルバアメリカアサガオ、マメアサガオの3種類、ホオズキ類ではヒロハフウリンホオズキ、ホソバフウリンホオズキの2種類に対して高い防除効果が確認された。さらに、各種播種方法ならびに茎葉処理剤と土壌処理剤の使用方法の組み合わせについて検討した結果、慣行栽培である正転二工程播種と比較して、除草剤を別々に処理した部分浅耕一工程播種の時に雑草の本数は最も少なくなり、乾物重も同様に少なかった。統計上の有意差はなかったものの、慣行栽培と比較して収量性にも優れており、今後有望な栽培技術であると思われた。
カテゴリ あさがお 栽培技術 雑草 除草剤 大豆 データベース 土壌処理 難防除雑草 播種 発生要因分析 ふう 防除 ほおずき

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