課題名 | 林木の種子生産及び発芽に及ぼす影響(163) |
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課題番号 | 1992004274 |
研究機関名 |
森林総合研究所(森林総研) |
研究分担 |
生物機能・生理機能研 |
研究期間 | 完S62~H03 |
年度 | 1992 |
摘要 | 酸性降下物が樹木に与える影響を知る一つの手段として、酸性降下物によるスギの生殖成長、とくに花芽の分化から種子の形成にいたる過程に対する影響の有無と生産された種子の発芽及び芽生えの成長に対する影響の程度を調べた。スギ挿し木クローンを用い、花芽分化誘導のためのジベレリン処理後、人工酸性雨(pH2.5~4.5の硫酸および硝酸)を散布した結果、pHの低下とともに着花数が減少した。さらに、複数のクローンを用いた実験により、着花数の減少の程度にクローン間差のあることがわかった。また、開花受粉直後の酸性雨処理が結実に与える影響と酸性培地での実生の生育を調べた結果、酸性物質の影響と考えられる種子生産の減少と実生の生育減退や枯死が生じることが判明した。これらの成果は今後の酸性雨研究において利用される。人工酸性雨の実験を行う施設の充実が残された問題である。 |
カテゴリ | 挿し木 受粉 |