課題名 |
積雪寒冷地水田受託営農におけるコストダウン限界の解明(112) |
課題番号 |
1992002622 |
研究機関名 |
北陸農業試験場(北陸農試)
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研究分担 |
地域基盤・経営管理研
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研究期間 |
完H02~H03 |
年度 |
1992 |
摘要 |
経営規模が10haを超える稲作集団(新潟県)の米生産費データを整理し、短期的費用曲線の推定により、規模拡大に伴うコスト削減効果を明らかにした。品種のコシヒカリへの集中、移植・中型機械化体系の下で、機械施設の負担面積に限界が生じ、その結果、多重装備となることから、規模拡大が直接的にコスト削減につながらない。ただし、コンバイン1台当たり刈取面積が30haに達する事例Aでは、費用合計が58,822円/10aと、北陸平均の4割の水準まで削減している(平元)。さらに、これらの集団のうちトップクラスの生産性を持つ事例Bに大区画(90a区画)水田作業技術体系を組み込んだ場合の米生産費を試算した。6条高速田植機2台、5条自脱型コンバイン+普通型コンバイン、オペレータ2名の体系で、水稲作付は52.4haまで拡大でき、第1次生産費は8,436円/60kgとなる。これは現行30a区画の作付限界37.9haのコスト水準に対して、9.7%の削減であり、うち約45%は大区画化=作業能率の向上、残りはそれに伴う規模拡大効果によるものと試算される。本研究の成果は、営農集団や大区画水田営農の設計に適用しうる。また、技術評価のベースとなる営農モデルが構築しえたことにより、今後、評価対象とする開発技術等の増加を図り、水田輪作営農モデルの経営指標の策定に資する(高品質輪作・平4~5課題)。
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カテゴリ |
機械化体系
規模拡大
経営管理
コスト
水田
品種
輪作
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