魚貝類卵稚仔の分布・生残と水理・水質(1)

課題名 魚貝類卵稚仔の分布・生残と水理・水質(1)
課題番号 1992005676
研究機関名 水産工学研究所(水工研)
研究分担 水産土木・環分析研
研究期間 完S62~H03
年度 1992
摘要 チョウセンハマグリ等二枚貝卵稚仔の生残に及ぼす水質条件と分布・移動に与える水理条件を明らかにすることを目的として、現地調査・室内実験を実施した。チョウセンハマグリ卵は塩分24~34では正常に発生した。振盪装置を用いた実験では、幼殻が形成される前の発育段階において振動の影響を強く受けることが認められた。また発生、成長にともない卵、幼生の比重は急激に増加し、ふ化時で1.06、D状幼生時で1.20であった。現地調査では、二枚貝浮遊幼生の分布は表層に比べ底層でやや多い傾向を示し、比重の増加と共に流れによる分散を抑止しようとする性状の備わっていることが推察された。また現地での環境データの観測から、チョウセンハマグリの産卵期である6~8月には吹送流や潮汐にともなって、1日に3~5℃の急激な水温の変化がしばしば認められた。このような水温変化は放卵放精の刺激になると考えられる。今後の問題点として、浮遊幼生の定量的な採集や同定が困難であり、採集・同定技術の改良および流れと浮遊幼生の挙動の関係を把握するための研究手法の開発が挙げられる。
カテゴリ 環境データ

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