課題名 | 環境適応にともなう生体膜特性の変化(238) |
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課題番号 | 1993003813 |
研究機関名 |
食品総合研究所(食総研) |
研究分担 |
生物機能・分子情報研 |
研究期間 | 継H03~H06 |
年度 | 1993 |
摘要 | 液胞膜にはピロリン酸(PPi)およびATP依存性の2つのプロトンポンプが存在する。これらは低温に対して敏感であるため低温ストレスの細胞内標的の1つになっている可能性がある。そこで今年はPPi依存性プロトンポンプと低温ストレスとの関係を明らかにした。5℃で5日間低温処理した低温耐性の弱いイネから得た液胞膜小胞におけるPPaseによるH+輸送は未処理のものに比べて著しく低下した。しかし低温耐性の強いイネの細胞で同じ処理を行ってもほとんどH+輸送の低下は見られなかった。低温処理によるPPase依存性H+輸送の低下はATPaseによるそれの低下よりも高かった。PPaseによるH+輸送の低下は、活性の低下に先だって起こった。これらのことからPPaseによるH+輸送は低温感受性に関与する重要な要因の1つであると思われる。 |
カテゴリ | 耐寒性 輸送 |