課題名 | 落葉広葉樹の更新阻害・促進要因としての昆虫・土壌動物の影響評価(62) |
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課題番号 | 1994004438 |
研究機関名 |
森林総合研究所(森林総研) |
研究分担 |
森林生物・昆虫生態研 |
研究期間 | 継H05~H07 |
年度 | 1994 |
摘要 | 小川学術参考林の主要樹種の種子をシードトラップで採集し、更新阻害要因としての落下前種子に対する昆虫の加害について調べた。アカシデ、イヌシデ、アサダ、ミズメ、ウリハダカエデ、イタヤカエデといった子葉の小さな種子では虫害率が15%以下と低かった。子葉が大きなブナ科はブナで56%、イヌブナ7%、コナラ27%、ミズナラ20%とイヌブナを除き虫害率が高い。ほとんどの加害は種子が急速に肥大生長する時期に集中しておこることが判明した。近縁種のブナとイヌブナで虫害率の差が生じた原因は、結果習性の違いによると考えられた。ブナは開花直後の5月に種子が肥大生長し、果皮が柔らかく子葉が詰まっていない昆虫の加害に適した期間が長いが、イヌブナは7~8月に果皮と子葉が同時に肥大生長した。更新促進要因としての土壌動物相を天然林内と伐採跡地とで比較した。伐採跡地では、グループ組成やササラダニの出現種数が約半数で、多様性が低く、深さ2.5-5.0cmの群集構造が単純になっていた。 |
カテゴリ | かえで 管理技術 |