課題名 |
かんしょの高アントシアン品種の育成と色素の開発(48) |
課題番号 |
1994003092 |
研究機関名 |
九州農業試験場(九農試)
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研究分担 |
畑地利用・甘しょ育研
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研究期間 |
完H02~H05 |
年度 |
1994 |
摘要 |
かんしょアントシアン色素は色調や安定性に優れ、天然色素として極めて有望である。しかし既存のアントシアン品種は収量性に劣るため、高アントシアンで多収な有望品種を育成する。5年度はいもの外観、収量性、色素含量等により、系統選抜で12系統、生産力検定予備で5系統、生産力検定で2系統を選抜し、この内1系統を九州119号と命名した。紫外線に対するかんしょアントシアン色素の安定性を調べるために、抽出色素で染色した濾紙に48時間紫外線を照射した。アントシアンの残存量を表すデルタa*値には系統間差異が認められたが、元来の色値との間には一定の傾向はなかった。また抽出色素の希釈倍率が増加するに従ってリテンションタイムの長い色素成分とデルタa*値との正の相関が大きくなるた傾向が見られた。4年間の研究で、交配実生53組合せ20584個体、栄養系128組合せ1044系統を供試し、九州109号、九州113号、九州119号を育成した。九州113号は既存の品種に比べ、色素含量、収量性、切干歩合とも著しく優れているので、色素抽出用品種として種苗登録を申請した。九州119号は蒸しいもの色調が明るく、食味も比較的良いことからペースト用として期待されている。高アントシアン系統の効率的選抜法としては直根による実生苗床選抜の可能性を明らかにするとともに、抽出色素で染色した濾紙のa*値により色素含量を推定する方法を確立した。
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カテゴリ |
育種
かんしょ
タイム
品種
良食味
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