課題名 |
線虫害の解析と防除技術の開発(62) |
課題番号 |
1995003926 |
研究機関名 |
国際農林水産業研究センター(国研センタ)
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研究分担 |
生産利用(主研)
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研究期間 |
完S59~H06 |
年度 |
1995 |
摘要 |
タイ国において畑作物加害線虫の種類を明らかにし、これら線虫による作物被害を数量的に解析するとともに、有害線虫の耕種的防除技術を開発するための研究を行った。その結果、主要な畑作物加害線虫はサツマイモネコブセンチュウ、ジャワネコブセンチュウ、ニセフクロセンチュウ、ラセンセンチュウ、イシュクセンチュウおよびネグサレセンチュウなどであることが判明した。ネコブセンチュウがある密度(100個体/50g土壌)以上に達すると、トマト、ナス、ダイズ、リョクトウおよびケナフなどの生育は悪化し、収量が減少することがポット試験によって明らかになった。これらの線虫による作物被害の防止策として、耕種的方法によって線虫密度の抑制を試みたところ、マリーゴールド、ギニアグラス、オカボなどの栽植がネコブセンチュウの密度を低減させることがわかった。また、蚕ぷん、コンポスト(都市ごみ)、乾燥牛ふんなどを土壌へ混入すると、ネコブセンチュウの密度が著しく低下することも明らかになった。このことから、経済的価値が高くかつ線虫に抵抗性を有する作物を輪作に組み入れたり、蚕ぷん、コンポストなど安価で入手し易い有機物の圃場への施用が、有害線虫の防除にきわめて有効であり、このような防除技術の確立が農薬多用による環境汚染、生態系の撹乱を回避し、持続的農業の推進を図るうえでも、重要と考えられた。
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カテゴリ |
病害虫
乾燥
大豆
抵抗性
トマト
なす
農薬
防除
マリーゴールド
輪作
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