課題名 |
栄養的制御による家禽からのリン排泄量の低減(89) |
課題番号 |
1995000899 |
研究機関名 |
畜産試験場(畜試)
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研究分担 |
栄養・栄養試法研
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研究期間 |
止H05~H06 |
年度 |
1995 |
摘要 |
麦類はフィチン分解酵素フィターゼの活性を有することから、麦類の使用によって飼料中のリン水準を低下させ、これによってリン排泄量がどの程度低減されるかについて検討した。その結果、飼料に大麦あるいは小麦を50%配合することによってリンの利用性が改善され、飼料中の有効リン水準を0.40%から0.32%まで低減できることが明らかになった。この場合、リン排泄量はおよそ15%から25%低減された。また、酵母が産生するフィターゼの飼料添加効果についても検討した。その結果、低有効リン(有効リン0.1%不足)飼料1kg当たり600あるいは1,200活性単位(1単位は、pH4.4、37℃で1分間に酵素がフィチン酸ナトリウムから遊離する無機リンのマイクロモル数)添加すると、雛鶏の発育は対照飼料区と有意差のない成績であった。このとき、リンの排泄量は、対照飼料区に比べて約40%少なかった。さらに、麦類のフィターゼ及び酵母フィターゼは、いずれもそ嚢で作用し、胃で失活すること、またその活性は小腸へ移行しても復元しないことが明らかになった。本課題は6年度から開始された、総合的開発〔家畜排泄物〕の中で実施するため中止とする。
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カテゴリ |
大麦
小麦
鶏
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