課題名 |
微量酸素条件下における牧草の発酵特性の解明-ラップサイロの気密特性- |
課題番号 |
1997001116 |
研究機関名 |
草地試験場(草地試)
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研究分担 |
生産利用・栽培工学研調製工学研
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研究期間 |
単H08~H08 |
年度 |
1997 |
摘要 |
ストレッチフイルムで密封・貯蔵するラップサイロは、長期貯蔵の難しいことが指摘されている。ラップサイロ内の微量酸素の消長を明らかにし、品質劣化のメカニズムを解明する。ラップサイロ内ガス濃度の変化傾向は、フイルム被覆層数による明確な差は認められなかったが、密封直後炭酸ガス濃度は速やかに上昇し、20日頃には50%前後で安定した。酸素濃度は密封後5~10時間で1%台まで低下し、その後1.6~1.1%の範囲で推移した。発酵品質に関わる酵母菌数は、表層ほど多く、フイルム2層区の方が4層区より多かった。ラップサイロ中心部と外界の圧力差は、密封直後300Paに達したが、2週間の平均日較差は70~80Paであった。フイルム層内外の圧力勾配は比較的小さく、圧力差によるガス透過量は少ないと判断された。すなわち、密封直後に発生する炭酸ガスは外部との濃度勾配で徐々にサイロ外に拡散し、同時に微量な空気がサイロ内に侵入する。酸素は表層付近で速やかに好気性菌に消費され、ベール表面から品質劣化が発生すると推察された。
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カテゴリ |
管理技術
機械化
軽労化
飼料作物
長期保存・貯蔵
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