塩類集積土壌における微生物相の変動の解明(153)

課題名 塩類集積土壌における微生物相の変動の解明(153)
課題番号 1997000742
研究機関名 農業環境技術研究所(農環研)
研究分担 環境生物・土微生態研(委託:東京大学)
研究期間 完H02~H08
年度 1997
摘要 世界の耕地の土壌は乾燥地・半乾燥地における灌漑農地を中心に塩類下の傾向を強めている。本研究では、我が国における施設園芸土壌での栄養塩類による塩類化を含めて土壌の塩類化かを検討できるモデル系の考案と、それを用いた土壌塩類化とそこでの土壌微生物並びに物質動態を追跡・検討することを目的とした。人工塩類土壌形成装置を考案し、それにより極めて安定した条件で塩類土壌を得ることが可能になった。この装置で得られるカラム塩類土壌は、毎回ds/m以上で再現性が高く、土壌表層には塩化物、炭酸塩、硫酸塩の集積が見られるなど、乾燥地、半乾燥地の塩類土壌と形態的にも類似性が高いことがわかった。塩類集積の顕著なこの表層部は糸状体らん藻類の優先棲息部位となり、強い窒素固定能があることが明らかになった。このらん藻類マットを主体とする有機物が毎年土壌有機物として蓄積される状況下で、土壌の塩類濃度は藻類マットが形成されない状況下で生成した塩類土壌に比べて、土壌溶液に見られる塩類濃度の高まりが抑制されていることがわかった。今後塩害土壌の生物的修復技術の一つとして有望と考えられる。
カテゴリ 乾燥 施設園芸

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