課題名 |
甘しょの加工品質に及ぼす栽培条件の解明(135) |
課題番号 |
1998003223 |
研究機関名 |
九州農業試験場(九州農試)
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研究分担 |
畑地利用・生産管理研
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研究期間 |
完H06~H09 |
年度 |
1998 |
摘要 |
色素原料用甘しょの塊根を粉末あるいはペーストとして加工・利用する場合には、有用成分を高位に、しかも安定的に生産するための栽培条件を解明することが重要である。そこで、挿苗時期、収穫時期、施肥量、土壌の種類などの栽培条件がアントシアニン含量やβカロテン含量に及ぼす影響を調べた。収量は、全品種系統とも在圃期間が長くなるほど増加したが、施肥量の影響は明確でなかった。土壌別ではボラで収量が高かった。色価は、地温が低下することで増加し、土壌別ではボラで高くなった。βカロテン含量は、挿苗時期、収穫時期、施肥量、土壌の種類、いずれの栽培条件でも一定の傾向を示さなかった。形状は、九州114号で挿苗時期によって長径比が異なり、晩植で塊根が長くなる傾向を示した。以上の結果、アントシアン品種、系統は、収量、色価が高くなる早植、晩堀りのもの、土壌別ではボラで栽培すると、収量とアントシアニン含量をかけ合わせた成分収量が高くなる。また、βカロテン系統では、栽培条件の影響が明瞭でないため、成分収量(収量×βカロテン含量)としては、多収を示す早植、晩堀りのもので高くなることがわかった。今後は、土壌の理化学性など塊根形成に関与している地温以外の環境要因に測定対象を広げ、βカロテン含量の生成・蓄積に関わる環境要因を究明するとともに、栽培条件の影響を総合的に明らかにし、色素の成分収量を上げる栽培技術を確立する必要がある。
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カテゴリ |
加工
栽培技術
栽培条件
施肥
品種
輪作
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