課題名 |
高性能分離膜を用いた生産管理技術の開発(112) |
課題番号 |
1998002000 |
研究機関名 |
農業工学研究所(農工研)
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研究分担 |
農地・施設環境研
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研究期間 |
完H06~H09 |
年度 |
1998 |
摘要 |
膜分離法の水耕栽培への応用を行う本研究において、ナノろ過膜による養液成分の再調整、用水中の塩類除去、養液の精密ろ過膜による除菌の3点について検討を行った。その結果、ナノろ過膜による養液成分の分離特性が明らかになり、塩類除去では各地での高塩濃度地下水の実態と実用装置の開発の必要性が明らかになった。除菌処理では実験室内の基礎実験から精密ろ過膜の孔径、材質、構造の選択、基本設計を行い、小規模の連続精密ろ過除菌装置を試作して、小型温室で実際にトマトの栽培試験で検討した結果、比較的単純な構造の膜の自動洗浄装置を導入することで、膜装置をほぼメンテナンスフリーで長時間使用できることが確認された。9年度には実用規模の装置を試作し、実際のトマトを準実用規模の水耕栽培温室で栽培して検討したところ、76日間で4400トン以上の養液をろ過し、自動洗浄により4.5トンの廃液を系外に排出した。この間、自動洗浄のみで目詰まり等を生じることなく、安定的に稼動できることが確認された。開発した装置は、養液循環方式時の安価で保守の容易な装置と考えられ、学会等で業界や農業団体へ情報提供を行った。
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カテゴリ |
管理技術
水耕栽培
トマト
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