課題名 |
針葉樹早晩材の木材組織的変異のナイフマーキング法による解析(373) |
課題番号 |
326 |
研究機関名 |
森林総合研究所
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研究分担 |
木材利用・組織研
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研究期間 |
完8~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
水戸の林木育種センター構内の試験林に植裁された針葉樹12樹種と散孔材広葉樹3種の成木各1個体を供試した。樹幹の胸高部位に与えた傷害(ナイフマーキング)部の解析から成長曲線を求めた。広葉樹3種の分析の結果、ユリノキとモミジバフウでは夏の後半から成長量が低下したのに対して、ユーカリでは夏以降に成長が盛んであった。また、ユリノキとモミジバフウとの成長曲線の比較から、気候が木部形成活動に影響を及ぼしたことが推察された。針葉樹12樹種の結果では、ナイフマーキングによる傷害に対する反応は成長期の開始促進や遅い時期の再開、傷害の広がりや傷害樹脂道の形成など、樹種間または個体間で異なっていた。早晩材の移行が極めて急で広い晩材を持つPseudotsugaとLarixでは,移行材形成開始が早く晩材形成が比較的早く停止するのに対して、移行が緩やかで狭い晩材を持つPiceaでは形成開始が遅くかつ期間が短く、中間のPinusとAbiesではそれらの中間であった。このように、マツ科では早晩材の移行の緩急及び晩材幅の広狭と形成時期の間に関係が推測された。CupressusもPiceaと同様であった。スギ科では、CunninghamiaとTaxodiumで同様の傾向が認められたが、晩材幅が狭いCryptomeria、MethasequoiaおよびSequoiaでも形成開始時期が早くかつ期間も長かった。
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カテゴリ |
育種
加工
成長曲線
ふう
ゆり
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