課題名 |
源流域森林生態系の動態の解明(783) |
課題番号 |
686 |
研究機関名 |
森林総合研究所
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研究分担 |
四国・造林研
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研究期間 |
完6~9~(11) |
年度 |
2000 |
摘要 |
四国地域の河川源流域で限られた場所に分布している天然林は環境資源として極めて貴重なものであり、その林分構造や生態的機能を明らかにすることが求められている。そこで、平成6年、四国森林管理局の市ノ又山風景林内に面積1haの長期動態モニタリング試験地(100m×100mの方形)を設定し、調査項目ごとに時期を決めて定期的な観測、計測を行ってきた。なお、調査林分は林冠層でヒノキ、ツガ、など温帯性の針葉樹が優占し、アカガシ、ツクバネガシ、ウラジロガシなどの常緑広葉樹が混交している。地形により種組成が異なり、比較的傾斜の緩やかな尾根部分でヒノキ、ツガ、アカガシが優占し、傾斜の急な斜面でモミ、ウラジロガシ等の分布割合が高い。このことはこれまで日本各地で調査された結果と同様である。実生の 生残調査の結果から、モミ・ウラジロガシ・ツクバネガシは閉鎖林冠下で実生バンクを形成するのに対し、ヒノキ、ツガ、では形成できないことを明らかにしたが、林分構成種の個体の成長と枯死のパターンについては種ごとの生活型と大きく関係していることまでは確認できたものの、結論するには至らず、新たな課題を立てて検討してゆくことにしている。
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カテゴリ |
管理技術
傾斜地
モニタリング
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