課題名 |
家畜排泄物流通利用の組織的調整システムの解明(26) |
課題番号 |
25 |
研究機関名 |
九州農業試験場
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研究分担 |
総合研究・動向解析研
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研究期間 |
完6~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
農家の堆肥利用についての意向を把握するため、マーケティングの分野で、消費者の好みを測定する手法の一つであるコンジョイント分析を適用した。この手法を用いて、熊本県菊池郡泗水町の施設園芸農家38戸を調査した。分析の結果、全体的に牛ふん堆肥と完熟堆肥が重視される傾向にあった。なかでも、腐熟度を重視する農家は、堆肥を再調製するものが多く、高品質な堆肥のニーズが高いことが示された。このような要望に応じた堆肥を供給することが、堆肥の流通利用促進には重要である。次に、九州における堆肥化施設に対するアンケート調査から、その運営がどのような要因に強く影響されているか調査した結果、品質管理により高品質な堆肥を供給することが重要であることが明らかになった。具体的には、堆肥の広域流通を実現している堆肥化施設では、■輸送コストを低下させること(フレコンによる堆肥流通)、■堆肥利用側での効率的な利用を行うこと(共同で堆肥散布機を整備するなどの組織的対応)、■堆肥の生産側と利用側で共通認識を持つため情報交換を行うこと(意見交換などの実施)に特徴があった。畜産農家と耕種農家が連携して運営している堆肥化施設では、■費用負担を明確化すること、■費用負担を均等化すること、■水分調整されたふん尿を搬入すること、■農繁期における堆肥散布の効率化のため堆肥化施設が耕種地域にあることに特徴があった。
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カテゴリ |
コスト
施設園芸
水田
輸送
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