口腔内食品物性の直接計測と評価に関する研究(28)

課題名 口腔内食品物性の直接計測と評価に関する研究(28)
課題番号 23
研究機関名 食品総合研究所
研究分担 理化学・食品物性研
研究期間 完9~11
年度 2000
摘要 ヒトの皮膚のように多数の感圧点をもつシートセンサシステムを口腔内圧測定に応用した。食品の咀嚼過程における、個々の感圧点にかかる圧力変化から、食品試料と歯との接触面積及び咀嚼力を直接計測することができた。市販センサでは、時間分解能、空間分解能、圧力感度等の点で、咀嚼圧計測には対応できない点もあったため、歯列片側で咀嚼できる1200Hzまで計測可能な高速システムを開発した。食品の咀嚼過程では200~300Hzでサンプリングできれば、時間分解能は十分と考えられた。本センサシステムを用いて、時間及び空間的な圧力分布を計測し、咀嚼圧の個人差や、特に低水分の食品で顕著な咀嚼初期における物性変化を明らかにすることができた。異種の食品を噛み切る過程において、硬い破砕性の食品ではギザギザの咀嚼曲線、軟らかいゲル状食品では滑らかで平らな曲線というように、テクスチャーの類似するもので似た咀嚼圧パターンが発生した。食パンでは、噛み切る咀嚼後半で高い圧力が観察され、軟らかいが噛み切りにくいというテクスチャーの特色をよく示していた。従来の機器測定では、破断変形が大きい試料については破断応力を正確に測りにくかったが、口腔内圧測定では噛みごたえに対応する咀嚼力が得られると考えられる。高速システムでは、さらに1mmまで空間分解能を上げた奥歯用センサを試作した。本成果は12年度から「食品成分」研究へ継承する。
カテゴリ 評価法

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる