課題名 |
農水産物の機能成分の機器分析(42) |
課題番号 |
42 |
研究機関名 |
食品総合研究所
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研究分担 |
分析評価・状態分析研
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研究期間 |
完8~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
各種農水産物から機能性成分を探索、単離、精製し、MSやNMRなどの分析機器を用いて成分の構造解析を行ってきた。これまでの主な成果は、海藻に含まれる必須元素B(ホウ素)の存在形態のNMRによる確認、血流改善能を持つ梅肉エキス由来のムメフラールおよび黒酢由来のヒスタミン、抗酸化性を持つキク科植物ヤーコン中のポリフェノール化合物類の構造決定である。海藻中のホウ素はマンニトールなどの有機物と複合体を形成し存在していることが確認された。ムメフラールは、梅肉エキス製造過程において糖の加熱生成物であるHMFとクエン酸がエステル結合したものであり、毛管モデルを用いた試験で有意に血流を改善した。また、ヤーコン塊根中の主な抗酸化成分はクロロゲン酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、2種のジカフェオイルアルトラル酸およびトリカフェオイルアルトラル酸であり、DPPHラジカル消去能による抗酸化試験でBHAの数倍の活性を示した。これらのカフェオイルアルトラル酸は天然では極めて珍しい化合物であった。さらに、ヤーコンの部位別のポリフェノール組成を明らかにするため、茎と葉それぞれについて調べたところ、これらの部位にも塊根と同様な成分が含まれており、さらに部位特異的に含まれる化合物も見出した。これらの部位別の総含量は塊根、葉、茎の順に多かった。
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カテゴリ |
きく
機能性成分
評価法
ヤーコン
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