課題名 |
微量成分の特性解明(45) |
課題番号 |
45 |
研究機関名 |
食品総合研究所
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研究分担 |
分析評価・状態分析研
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研究期間 |
完9~12(11) |
年度 |
2000 |
摘要 |
玄米ミネラルの半量以上が糊粉層に存在すると報告されているので、米1粒毎のミネラル分布を確認するためX線分析顕微鏡により分析した。玄米を縦と横に切断して数品種を分析したが、個体間差が大きく品種間差異は明確に認められなかった。色素米の色素は糊粉層に存在し、炊飯時に胚乳部に浸透すると考えられる。胚乳部が不均一であると色素の浸透も一様でなく、着色にも影響が及ぶ可能性がある。着色の状況と内部構造の関係を解明するため、炊飯米の内部構造を調べる簡便法の開発を目的に、食品の内部検査が可能な透過光と透過X線を用いて、炊飯米中の空洞検出を試みた。両法とも空洞が検出できたが、検出可能な空洞個数は、X線ではNMRマイクロイメージング(MRI)法による検出の5割程度にすぎず、一方透過光ではほぼ同等であった。透過光による炊飯米の空洞の検出は、MRIに比べてやや精度が劣るが、実用的な簡便法であると考えられた。炊飯米の内部空洞はモチでは小さくウルチでは大きいことが報告されているため、本法で炊飯米中のウルチ・モチの判別ができるかを検討した。モチ・ウルチを重量比1:1で混合炊飯し、米粒を空洞の大きさにより2つに分画した。各々の画分をヨウ素染色し、含まれるモチ・ウルチの粒を計算した結果、判別精度はウルチでは86%であったが、モチでは98%と高確率で判別可能であり、本法のウルチ・モチ判別への利用の可能性が示された。
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カテゴリ |
評価法
品種
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