課題名 |
近赤外分光法による微量成分等の検出(55) |
課題番号 |
57 |
研究機関名 |
食品総合研究所
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研究分担 |
分析評価・非破壊研
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研究期間 |
完9~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
近赤外法による微量成分の測定の可能性について検討した。検出が困難なリンゴ酸(0.1-0.9%)の測定限界(SEP)を求めるとともに、誤差要因について検討した。120個のリンゴ果実を用い検量線を作成した結果、測定誤差(SEP)は0.14%であった。誤差の92%が電気的ノイズであることが明らかとなった。残留農薬の定量分析を目的として、青果物の殺菌剤に用いられている有機塩素系のダコニールの成分であるTPN(tetrachloro-isophthalonitrile)の検出を試みた。TPNのN,N-Dimethylformamide溶液(0~0.06%)の2次微分スペクトルを基に重回帰分析を行った結果、TPNの特性吸収バンド2240nmを第1波長とする2波長の検量線において、相関係数0.88および誤差の標準偏差(SEC)0.01%の結果が得られた。残留農薬の定性分析を目的として、トマトに付着したぺルメトリン乳剤の有無の判別の可能性について検討した。トマト(品種:桃太郎)50個を農薬(0.01%ペルメトリン乳剤)塗布区および無処理区に分け、農薬塗布の前後に近赤外スペクトル(1100-2500nm)を測定し、その差スペクトルを用いて判別分析を行った。処理区と無処理区との判別率は約76%であった。以上のことから、近赤外分光法による残留農薬検出の可能性が示唆された。
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カテゴリ |
病害虫
トマト
農薬
評価法
品種
りんご
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