課題名 | 家畜の妊娠成立における胚-母体間の相互作用機構の解明(58) |
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課題番号 | 53 |
研究機関名 |
畜産試験場 |
研究分担 |
特別研究員 繁殖・受胎機構研 |
研究期間 | 継10~12 |
年度 | 2000 |
摘要 | 豚インテグリン遺伝子の相同性について検討したところ、設計したプライマーを用いてPCRを行った結果、インチグリンα3は1199bp、α5は1140bp、αvは788bp、β1は578bp、β3は404bpの産物が得られた。これらをシ-クエンスしたところ、ヒトおよびマウスとそれぞれ91%および87%(α5)、93%および87%(αv)、92%および87%(β1)、89%および83%(β3)の相同性があった。また、α3はシークエンスできた配列(PCR産物の48%)において、ヒトおよびマウスとそれぞれ87%の相同性があった。子宮内膜上皮および胎子栄養膜でのインテグリンの遺伝子発現については、発情周期を通して子宮内膜上皮でインテグリンの遺伝子発現が認められた。発情周期と同時期の妊娠子宮との間でインテグリン遺伝子発現を比較した結果、妊娠15日にαv、β1、β3の発現が発情周期15日の子宮と比べて高い傾向を示した。一方、胎子栄養膜におけるインテグリン遺伝子の発現は、αv、β1が、妊娠18日以降に急激に低下したのに対し、α3、α5は、妊娠21日に発現が見られた。以上の結果から、インテグリンの発現は、胎子栄養膜で変化することが明らかとなった。したがって、インテグリンは、胎子栄養膜の増殖、分化に関与していると考えられた。 |
カテゴリ | 繁殖性改善 豚 |