課題名 |
地下水盆管理の高度化のための基礎的研究(33) |
課題番号 |
31 |
研究機関名 |
農業工学研究所
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研究分担 |
資源・地下水研
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研究期間 |
完7~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
近年、地下水汚染が顕在化することによって、地下水資源の質的管理が重要となってきた。地下水資源の量質両面の管理を行うためには、これまで1単位を見ていた流域内の局所的な流動実態を把握し、より高度な管理を目指す必要がある。この研究では、局所的な地下水流動実態を解析するための指標としてラドンに着目し、地下水を流域単位で高度に管理するための基礎的な研究を行った。ラドンは地中のラジウムの崩壊によって供給される放射性同位元素である。地下水中のラドン濃度は地下での滞留時間(2週間以内)や帯水層の特性を反映している。このラドンを指標とした地下水調査・解析手法を平野部、扇状地、山間斜面等異なる地下水環境を有する現地に適用し、地下水流動の実態解析を行った。これらの結果を総合して、ラドンの特性(生成過程、崩壊過程、平衡濃度、分配則、地下水と地表水の濃度差)を利用した地下水浸透速度の解析、地下水流動層の特定、地下水流速の計測、かんがいによる地下水かん養現象の実態解析、河川水と地下水の交流現象の定量解析等の調査・解析手法の体系化を図った。得られた成果は、学会誌、報告書等に発表した。今後流域内の水循環を明らかにする手法として活用が期待される。
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カテゴリ |
管理技術
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