過去の進行性破壊の事例調査・分析(91)

課題名 過去の進行性破壊の事例調査・分析(91)
課題番号 95
研究機関名 農業工学研究所
研究分担 造構・(上席)
造構・構造研
研究期間 完11
年度 2000
摘要 地震、豪雨により国内外のフィルダム等が破壊もしくは大きな被害を被っている。これらの破壊の多くは局所的な破壊もしくはひずみの増大から、全体的な破壊に至った進行性破壊と考えられる。本研究では主にダムに発生した、動的破壊、水理破壊の事例を収集・解析することにより、進行性破壊の構造物への現れ方を把握・類型化し、ダムの安全性の向上に資するのが目的である。具体的には、■約400カ所のダムに発生した動的破壊、水理破壊の事例を収集し被災原因別の類型化を行った。■上記のデータをデータベース化し、解析を行い被災形態、原因別の類型化を詳細に行った。外力別では豪雨・洪水が原因の比率が61%と多く、地震は15%である。また被災形態としてはパイピング(浸透、漏水)が約39%、ついでオーバートッピングが27%となっていた。このことから、進行性破壊と考えられるのは、パイピング破壊が主なものであることを明らかにした。原因別に区分すると、地震被害では液状化が、豪雨災害ではパイピングが主たる被災原因であることを明らかにした。特に地震による大きな被害の事例は大部分が基礎地盤の液状化現象に起因するものであった。この成果はダムの設計基準改訂の際の技術資料になると期待される。
カテゴリ 管理技術 データベース

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