二枚貝の生態学的特徴(77)

課題名 二枚貝の生態学的特徴(77)
課題番号 75
研究機関名 養殖研究所
研究分担 飼育環境技術・環制御研
研究期間 完9~11
年度 2000
摘要 沿岸域の海洋汚染の指標生物として有効な二枚貝を探索するため,潮間帯に生息するムラサキイガイ,マガキおよびミドリイガイの生態学的特徴を既往の知見により検討した。ムラサキイガイとマガキは生物指標となる5つの最低条件:有害物質を蓄積する,地域の代表的な生物である,周年採取できる,分析に十分な大きさである,及び塩分の広範囲な変動に耐えられることを備えていることが明らかとなった。大西洋に生息するムラサキイガイでは,カドミウムは概して海水中濃度を反映した割合で軟体部中に蓄積されている。一方,マガキは亜鉛,銅を高濃度で選択的に蓄積する特性を持っているが,フランス沿岸域に生息するものでは,蓄積濃度に季節変化がみられ,単純に濃度を比較する場合は採取した時期を考慮する必要がある。また,近年,九州・沖縄のみならず熊野灘にも定着しつつあるミドリイガイも生物指標となる上記5つの最低条件備えている。ミドリイガイは本来,熱帯・亜熱帯地域に生息する種であり,ムラサキイガイ,マガキが生息しない南方海域では有効な指標生物と考えられることから,これら3種を組み合わせることにより地球全体の海洋汚染モニタリングが可能である。
カテゴリ 亜熱帯 環境制御 飼育技術 モニタリング

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