造礁サンゴ群集の多様性構造の解明(117)

課題名 造礁サンゴ群集の多様性構造の解明(117)
課題番号 105
研究機関名 中央水産研究所
研究分担 黒潮研究・生物生産研
研究期間 完9~11
年度 2000
摘要 熱帯は温帯などの高緯度地方に比べて豊富な生物相を擁し、とりわけサンゴ生態系における種多様性は著しく高いことが知られている。これは、造礁サンゴが他のサンゴをはじめとする多くの生物に生息環境を創出し、これを基盤に立体的で複雑な生態系が維持されているという理由によると考えられる。本研究では、南西諸島におけるフィールド調査を通して、さまざまなサンゴ群集の多様性構造を明らかにする。11年度は、主として礁斜面の代表的な造礁サンゴ群集を選択し、大方形枠法や定点観察法等を用いて空間的多様性構造とその経時的変化を明らかにした。9~11年度を通して以下の知見が得られた。造礁サンゴの被度は外側礁原部から礁斜面上部にかけて73.8~89.8%と高く、内側礁原部や礁池内で5.1~20.1%と低かった。出現種数は、礁原内側から外側に向かって増加し、礁斜面上部~中部で極大値に達した後、礁斜面下部に向け減少した。いずれの群集においても、分布様式は集中傾向を示した。1998年夏にはサンゴの大規模な白化現象が発生し、これに伴う大量斃死と多様性の急激な低下が認められた。本研究は、黒潮域における水産資源管理に関する基盤研究として位置づけられ、今後、生態系の管理技術や水産資源の生態特性解明等の課題へと発展させる。太平洋沿岸におけるサンゴ群集の多様性構造を明らかにすることが、残された課題である。
カテゴリ 管理技術

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