四国地域農作物に含まれる抗カビ性ペプチドの特性評価(54)

課題名 四国地域農作物に含まれる抗カビ性ペプチドの特性評価(54)
課題番号 49
研究機関名 四国農業試験場
研究分担 作物開発・品質評価研
研究期間 完9~11
年度 2000
摘要 植物が自ら有する抗菌物質の一つに、抗菌ペプチドがある。植物由来抗菌ペプチドには、カビの細胞壁主要構成多糖類の一つであるキチンに結合するものが少なくない。そこで、種々の四国地域農作物からキチン結合ペプチドを抽出・精製し、その抗菌性や糖結合性等の特性を明らかにした。裸麦「イチバンボシ」穀粒から抽出され、高速液体クロマトグラフィーで精製されたキチン結合性ペプチドは抗菌性を示し、10μg/ml濃度でカビのTrichoderma sp.の菌糸伸長を50%阻害した。本ペプチドは、塩基性アミノ酸であるリジンやアルギニンを多く含み、ヒスチジンやメチオニンを含まなかった。さらに、還元ピリジルエチル修飾化ペプチド、およびその部分分解ペプチドの分子量をマススペクトル法で解析した結果、本ペプチドは既知の抗菌ペプチドであるα-チオニンと同定された。α-チオニンとキチンの結合はこれまで報告がない。α-チオニンは、カードランや大麦グルカン等のβ-グルカンにも結合したが、デンプン等のα-グルカンには結合しなかった。なお、β-グルカンもキチンと同様に、カビ細胞壁の主要構成多糖類である。α-チオニンの抗菌作用点は細胞原形質膜であることがすでに報告されているため、α-チオニンはまずカビ細胞壁のキチンやβ-グルカンに結合した後、細胞原形質膜に作用することが示唆された。
カテゴリ 大麦 機能性

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