課題名 | オオタバコガの防除に関する研究(96) |
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課題番号 | 87 |
研究機関名 |
四国農業試験場 |
研究分担 |
作物開発・病虫害研 作物開発・(上席2) |
研究期間 | 完9~11 |
年度 | 2000 |
摘要 | オオタバコガは6年度より西日本を中心に多発生し、果菜類の収穫物や花き類のつぼみの中に食入し商品価値を著しく低下させるとともに、作物の中に食入するため農薬がかかり難く、難防除害虫となっていた。そこで、施設栽培ピーマンにおいて寄生性天敵、成虫の施設内への侵入防止網及び施設内で発生した成虫の誘殺トラップを用いた環境保全型防除技術の開発を行った。野外で発生するタバコガ類幼虫の土着天敵を探索したところ、ギンケハラボソコマユバチMeteorus pulchricornisの寄生率が高く、天敵素材として有望であった。本種は産雌単為生殖でハスモンヨトウ幼虫を代替寄主として容易に増殖できた。発育限界温度は約10℃、卵から羽化までの有効積算温度は約240日度、25℃では16日間で成虫を得ることができた。雌成虫は3~4週間生存し、100~150頭のオオタバコガ幼虫に卵を産み付ける能力があった。また、本寄生蜂は10℃条件下でショ糖液を餌として与えて保存すると約4か月間生存して産卵能力を維持しており、長期間保存が可能であった。施設栽培ピーマンにおいてオオタバコガ成虫の侵入防止網、施設内で発生したオオタバコガ成虫を誘殺する紫外線トラップ及び寄生蜂を組み合わせて防除試験を行ったところ、被害果率を1%以下に抑え、対照区と較べ有意に減少させることができ、被害を実用的に防ぐことができた。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 機能性 施設栽培 生物的防除 土着天敵 農薬 ピーマン 防除 |