課題名 |
亜熱帯沿岸海域における有毒・薬用魚介藻類資源の探索並びに資源評価(78) |
課題番号 |
73 |
研究機関名 |
西海区水産研究所
|
研究分担 |
石垣・沿岸資源研
|
研究期間 |
完9~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
熱帯、亜熱帯域には有毒生物が多数生息し、未知の有毒種や毒成分のある可能性がある。これまで、調査が行われてこなかった二枚貝類を中心にいろいろな海洋生物について、長崎大学と協力して毒性試験を実施した。また、海藻に付着する渦鞭毛藻類について香川県赤潮研究所と協力してシガテラ毒を生産する種類を探索した。さらに、潮間帯において貝類の密度を、サンゴ礁域において水中ビデオカメラの画像を用いて魚類の密度を推定した。毒性試験の結果、貝類では有毒個体は見つからなかった。カニ類では、カノコオウギガニからは弱い毒性が、ウモレオウギガニからは強い毒性が認められた。ヤシガニからは内蔵に毒を持つ個体が認められた。魚類については、ニセクロホシフエダイ、バラフエダイ、オニカマスの内蔵にシガテラ毒を持つ個体が認められた。シガテラ毒等を生産する渦鞭毛藻の分布は春から夏にかけて多く、秋から冬に少なくなった。そのうち、シガテラ毒生産種の一種は潮の流れの速い吉原沿岸よりも内湾的な浦底湾で多かった。魚類の密度から八重山海域における各魚種の資源量を大まかに推定したところ、シガテラ毒を持つ可能性のあるニザダイ科が約750トン、鰭に毒を持つアイゴ科が約150トンとなった。海域別にはフグ科とバラハタが礁湖で、イッテンフエダイとバラフエダイが礁斜面で多く分布し、これらの種類の資源量は3~24トンの範囲で少なかった。
|
カテゴリ |
亜熱帯
おうぎ
ばら
|