課題名 | 7Sグロブリンαサブユニット欠失大豆蛋白質の低アレルゲン化利用に関する研究(176) |
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課題番号 | 159 |
研究機関名 |
東北農業試験場 |
研究分担 |
作物開発・大豆育種研 (不二製油株式会社) |
研究期間 | 完9~11 |
年度 | 2000 |
摘要 | 7Sグロブリンαサブユニットを突然変異誘発によって欠失させた大豆系統を用いて、大豆蛋白質の低アレルゲン化およびその利用に関する研究を実施した。その結果、3大アレルゲンのうち、7SグロブリンαサブユニットとGly m Bd 28Kを欠失した「東北124号」と同様の低アレルゲン系統「東北139号」を育成した。「東北139号」は「東北124号」より多収で粒大が大きく、農業特性が改善された。これら2系統について、奨励品種決定試験等に供試して各種特性を明らかにし、実用栽培に向けた試験研究を実施した。さらに将来の大規模な普及に向けて、低アレルゲン系統の農業・品質特性の一層の向上、および通常品種混入の把握がより容易となる形態的マーカーの付与を目的とした人工交配を実施した。また、突然変異を誘発した後代および雄物川、最上川流域より収集した野生大豆について、3大アレルゲンのうちまだ除去できていないGly m Bd 30Kの有無を調べたが、欠失変異は見出されなかった。「東北124号」は実需者、大学との共同研究等により、低アレルゲン大豆としての利用に目途がたったことから、12年度に農林登録する準備を開始した。今後は加工適性、農業特性をより改善した低アレルゲン品種の育種を進めるとともに、多くの実需者と連携を図りながら低アレルゲン大豆の特性を活かす製品開発を進める必要がある。 |
カテゴリ | 育種 加工適性 大豆 品種 |