課題名 |
刈り取り時期がチモシー草地の植生と品質に及ぼす影響(232) |
課題番号 |
228 |
研究機関名 |
東北農業試験場
|
研究分担 |
草地・飼料作物研
|
研究期間 |
完7~11 |
年度 |
2000 |
摘要 |
東北地域の高標高の草地は刈り遅れることが多く,また冬季環境が厳しい。このような条件では,東北で一般的に用いられてきたオーチャードグラス(OG)では,植生や品質の悪化が見られることから,OGに比べ熟期が遅く耐寒性に優れるチモシー(TY)を導入し,植生を良好に維持しながら高品質飼料の安定的な生産を図るため,東北の高標高草地でのTYの適応性と生産性を明らかにする。高標高草地(姫神地区)における乾物収量は,年2回刈りの条件下では1番草の刈り取り時期にかかわらずTYがOG(品種:キタミドリ)より高く,またTY品種間の差は適期刈り,遅刈り共に少ない。高標高草地においてOG草地の植生は,遅刈り条件下で他のイネ科草種への遷移が著しいが,TY草地は適期刈り,遅刈り条件とも他草種の侵入は少なく植生は安定している。しかし,低標高草地のTY草地では,TYから他のイネ科草種へ遷移がみられる。1番草の刈取り時期と品質について,出穂以降日数の経過と共に消化率は低下していくが,その低下の速度はTYがOGに比べ遅い。以上のことから,東北地域の高標高草地,特に刈り遅れの予測される草地においては,TYを導入することでより安定した飼料生産が可能となると考えられる。本研究の成果は11年度研究成果情報として公開される。今後はTYが適する標高の境を地域ごとに明らかにする必要がある。
|
カテゴリ |
飼料作物
耐寒性
中山間地域
肉牛
品種
|