| 課題名 |
森林生態系とアリ類の社会・群集構造との関係(129) |
| 課題番号 |
104 |
| 研究機関名 |
森林総合研究所
|
| 研究分担 |
森林生物・昆虫生理研
|
| 研究期間 |
完9~12 |
| 年度 |
2000 |
| 摘要 |
アリでは種間から個体群間、個体群内の各レベルに社会構造や生活史の変異が見られる。これらの系統的起源や可塑性を解明することは、森林生態系の要でありあらゆる環境で生息が可能なアリの適応戦略の進化や種分化を理解する上で重要である。本課題では日本産ムネボソアリ属のうち7種を材料とし、種間、個体群間、個体群内の各レベルで見られたコロニー体制の変異(単女王制・多女王制)の可塑性と系統的特質、また特異な生活様式を持つ社会寄生種の起源について、主に分子系統解析によって検討した。種間レベルでは単女王制のみの種と多女王制をもつ種との間に系統的な違いがあるかどうかは不明瞭であった。ハリナガムネボソアリでは単女王制のみの個体群と単女王制と多女王制が共存する個体群が見られるが、これらの間に系統的な違いは見られず、また単女王制と多女王制が混在する個体群においては、コロニータイプ間に繁殖隔離は見られなかった。よって個体群間および個体群内レベルではコロニー体制の変異は環境に敏感で可塑的に生じうる性質と考えられた。環境との関連が特定できればコロニー体制の違いを環境指標として利用できる可能性がある。社会寄生種は宿主種と系統的に近縁であることが明らかとなり、従来の仮説通り宿主と同じ祖先から進化したと考えられた。本課題を通して開発したプライマーの一部は膜翅目やその他の昆虫に対して汎用性があり今後広く利用できる。
|
| カテゴリ |
管理技術
繁殖性改善
|