| 課題名 |
森林における鳥類群集の構造と動態のメカニズム(648) |
| 課題番号 |
524 |
| 研究機関名 |
森林総合研究所
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| 研究分担 |
関西・鳥獣研
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| 研究期間 |
完6~11~(12) |
| 年度 |
2000 |
| 摘要 |
大台ヶ原の森林植生は,草本の密度と丈が低い,低木密度が低いという特徴があり,いずれもシカによる下層植生の採食と天然更新阻害が原因であると考えられた.鳥の個体数調査では,草本層および低木層に営巣する鳥の種類と密度が低く,森林植生の特徴に関係づけられた.森林全体のイモムシ現存量の年変化は大きく,最高の年と最低の年では,20倍近くの違いがあったが,シジュウカラ科3種の鳥の密度はいずれも安定していた.どの種もイモムシ密度の高い樹種ほど採食速度が高いという関係があったが,年度に関わらず,そのような関係を示していたのはヒガラだけであった.各年度の鳥による樹種の選好性を調べると,シジュウカラとヤマガラがイモムシの密度比の高い樹種ほど頻繁に利用したのに対して,ヒガラは特別な樹種選好性は示さなかった.ヒガラが餌条件の悪い樹種においても採食効率が高いのは,多様な方法で採食できることと関係づけられた.ブナとオオイタヤメイゲツの両樹種において,イモムシ類の現存量が多い年ほど葉の被食量は大きく,また葉の被食量が大きいほど1年後の新生シュートと葉の長さは短くなった.ハバチの幼虫が大発生した年以外では,対照区よりも鳥の除去区で,イモムシ密度が高い,葉の被食量が大きい,翌年度の新生シュートと葉の長さが短いという関係が得られた.つまり,鳥は葉食昆虫を捕食することで樹木の成長を促進していることが分かった.
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| カテゴリ |
シカ
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