暖温帯の野崎島に生息するニホンジカの行動生態学的研究(726)

課題名 暖温帯の野崎島に生息するニホンジカの行動生態学的研究(726)
課題番号 587
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 九州・鳥獣研(特別研究員)
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 暖温帯に属する西南日本のニホンジカ個体群にみられるオスジカの交尾戦術ついて明らかにした。毎年11月に区画法を用いて生息個体数を調査した結果,1997年に537頭,1998年に521頭とほぼ横這いであったが,1999年には454頭に減少した。各年の性比(メス:オス)は,236:145,295:124,209:122と著しくメスに偏っていた。野崎島の優位オスはアカシカに比べてmatingに対する投資が少ないようだが,これはメスの発情パタン(同調しない)が影響していると考えられる。調査地に出現するメス数が減少したことにともないmating systemが変化した。オスの順位に基づく秩序が崩れ,mating systemが不安定になると,ハラスメントの増加などによるメスのコストが大きくなった。同一個体群内でmating systemの変化がみられたことは,mating systemは固定されたものではなく,可塑性を持つことを示す良い例である。収集した血液サンプルを用いて,遺伝解析のためのPCRによるDNAの増幅手法の確立を行った。その結果,これまで宮城県金華山島や北海道洞爺湖中島のニホンジカで使用されているETH-255-1,BM203等のプライマーが,野崎島でも使用可能なことが明らかになり,遺伝子増幅のためのPCR条件等を確立することもできた。
カテゴリ 亜熱帯 害虫 管理技術 コスト シカ

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