果樹の休眠期における発育速度の感温特性(176)

課題名 果樹の休眠期における発育速度の感温特性(176)
課題番号 157
研究機関名 果樹試験場
研究分担 栽培・気象生態研
研究期間 完63~3~(5)~(8)~(12)
年度 2000
摘要 外見的な情報では判断できない自発休眠の覚醒を判定する技術の開発を目的とした.ニホンナシにおける理論的な自発休眠覚醒モデルを開発するため,ポット栽培樹に低温処理を行う生態実験により0,3,6,9,12℃における自発休眠期の発育速度を測定し,数値モデルを作成した.得られたモデルにより,露地での自発休眠覚醒期を推定すると,実測値とよく一致することが確認された.気温の経過から自発休眠覚醒を推定するモデルが完成し,このモデルは産業的に利用可能であると判断された.また自発休眠覚醒直後しばらくの間,低温が開花促進に有効に働くことが明らかにされた.得られた自発休眠覚醒モデルを開花予測の起算日の決定に利用する手法について検討し,一定の成果が得られた.またブドウやモモについても予備的な試験として切り枝を用いて低温要求量や自発休眠覚醒に有効な温度範囲の絞り込みを行った.休眠期の生理的な変化を捕らえるため,花芽の新鮮重の変動,原基重,原基幅,雌ずい,長雌ずい幅の変化,休眠芽の細胞膜の生理的な活性と関係の深いカリウムの液胞膜を通しての溶出速度,内生ホルモン(遊離型ABA,GA)の時期変化を調査した.いずれも休眠期に大きく変化することが明かとなった.しかしこれらの生理的変動から休眠覚醒を判断する実用的な指標は得られず,今後の課題として残された.以上の成果の一部は原著論文として発表し,学会発表を数回行った.
カテゴリ 生育予測 ぶどう もも

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