寒候期における降水量計の捕捉特性の解明(32)

課題名 寒候期における降水量計の捕捉特性の解明(32)
課題番号 27
研究機関名 北陸農業試験場
研究分担 水田利用・気象資源研
(農環研)
研究期間 完9~12
年度 2000
摘要 降水量計が捕捉する降水の量は、真の量よりも一般に小さい。特に雪の場合にそれが顕著である。北陸地方では冬期間の大量の降水のほとんどが雪のため、降水量を正確に把握するためには降水量計の捕捉特性を明らかにする必要がある。そこで二重柵式基準降水量計(DFIR)を準器として、国内で用いられている降水量計RT-1、RT-3、RT-4の同時比較観測を行った。降水量の積算が10mm程度以上となるような降水事象を探し、DFIRの値と風速を用いて真の降水量を推定し、各降水量計の測定値を推定した真値で除して捕捉率とした。いずれの測器も捕捉率は風速とともに低下する。捕捉率は、よい方から順に、RT-4> RT-1> RT-3である。これには風よけの有無、器械の形状が影響している。受水部を加温しない測器は着雪により観測不能となることがある。DFIRの受水部を温度制御しつつ加温する着雪防止方式を確立した。北陸のような比較的気温が高くしかも多量の降雪がある地域では、寒冷で降雪量の少ない地域と同じ観測方法、比較方法は必ずしも適切ではないと思われる。捕捉率は、降雪粒子の形状等の特性によって変化するため、降雪粒子の特性が違う地域ではこの結果をそのまま当てはめることはできないであろう。今後は各種の降水量計に対する補正式を確定する。また過去のデータに対する補正方式を検討し、降雪・降水量を再評価する必要がある。
カテゴリ 水田 輪作

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