課題名 |
変異体の大規模スクリーニングと形質評価(92) |
課題番号 |
80 |
研究機関名 |
北陸農業試験場
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研究分担 |
地域基盤・育種素材研
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研究期間 |
完10~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
イネのレトロトランスポゾンTos17はイネの細胞培養中に活性化されコピーをゲノム内に挿入し,遺伝子機能を破壊する。そこで,イネ培養変異集団から有用形質に関連した突然変異を探索し,さらにこの中からTos17突然変異を同定することで,イネの有用形質を支配する遺伝子を同定し,単離することができると考えられる。当研究では「あきたこまち」及び「日本晴」培養変異集団を約5000系統を供試し,突然変異系統の探索とTos17遺伝子破壊系統の同定を行なった。イネの栽培は常法に従い,幼苗期,生育期,出穂期,登熟期,種子の各期に形質の観察を行なった。この結果,「あきたこまち」では約40%,「日本晴」では約30%の系統で変異を検出した。また,検出した突然変異のうち「あきたこまち」では約30%が,「日本晴」では約10%がTos17遺伝子破壊系統であった。「あきたこまち」集団からは7つのTos17遺伝子破壊系統を同定した(矮性・小粒,玄米表面の皺,細葉・半矮性,粉質様胚乳,病斑葉・葉枯,半矮性・小粒,不稔,退色葉)。「日本晴」集団からは5つのTos17遺伝子破壊系統を同定した(葉先枯れ2系統,矮性・極短穂,不開花,穎の生育停止)。これらの中から,半矮性・小粒に関与する遺伝子のcDNAをクローニングし,この遺伝子の発現を解析し,機能を推定した。
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カテゴリ |
育種
水稲
低コスト
品種
良食味
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