課題名 | 乾物生産性に関する遺伝様式の解明と解析素材の開発(96) |
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課題番号 | 84 |
研究機関名 |
北陸農業試験場 |
研究分担 |
地域基盤・遺伝解析研 企連・研究交流 国際セ |
研究期間 | 完10~12 |
年度 | 2000 |
摘要 | 本課題では、イネの乾物生産性関連の形質についての量的形質遺伝子座(QTL)解析により乾物生産性を支配する遺伝子座を同定し、さらに検出されたQTLを育種に有効に利用していくために、個々のQTLを導入した同質遺伝子系統群を開発していくことを目的とした。QTL解析にはインド稲である密陽23号と日本稲であるアキヒカリの交配により育成したリコンビナントインブレッドライン群を材料として用い、全乾物重、わら重、穂重、一穂籾数の各形質について11年度、12年度の独立の2回のQTL解析を行った。系統群の世代はF6,F7に相当する。結果として、全乾物重、わら重では2回の試験で再現的なQTLのピークをそれぞれ第2,10染色体、第2,3,8染色体に見出した。穂重ではQTLのピークの再現性は低かった。一方、一穂籾数の解析では、第1染色体に再現的で寄与率の高いQTLのピークを見出した。このQTLをSIY1(t)と命名し、さらに詳しい解析を試みた。すなわち、ゲノム上でこの遺伝子の近傍のみで分離し、他は同質化されている解析用分離系統群を育成し、この遺伝子をメンデル型遺伝をするものとして解析した。結果としてこの遺伝子は密陽23号で籾数を増大させる半優勢遺伝子であり、マーカーC955とR3192の間に座乗することが示された。 |
カテゴリ | 育種 水稲 低コスト 品種 良食味 |