課題名 |
米粒品質形成過程に発現する遺伝子群の検索と発現様式の解明(106) |
課題番号 |
93 |
研究機関名 |
北陸農業試験場
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研究分担 |
地域基盤・品質評価研
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研究期間 |
完9~13(12) |
年度 |
2000 |
摘要 |
様々な品質特性を具体的な遺伝子のレベルに帰着させるために、穀粒タンパク質群、及びそれらの蓄積に関与する遺伝子群の探索を行った。まずアミノ酸輸送に注目し、新規イネペプチドトランスポーター遺伝子のcDNA全長とゲノムDNAを単離して、OsPTR1と命名した。推定される構造は593アミノ酸よりなり、12回の膜貫通領域が推定される典型的な膜輸送体タンパク質であった。この遺伝子は登熟穂に優先的に発現していた。また、トランスグルタミナーゼ遺伝子を探索する途上において、登熟穂に優先的に発現し、サイクロフィリンに相同性を示す147アミノ酸よりなる親水性タンパク質の遺伝子が単離され、これをOsCyp3と命名した。一方、米粒をトリプシンおよびプロナーゼで処理した後の電気泳動パターンを比較し、米粒特性の変化が大きいプロナーゼ処理区に特徴的なバンドを2つ見いだした。これらのタンパク質は、米粒特性への関与が推定された。このように、品質構成要因解明に向けて、新規遺伝子と手がかりとなるタンパク質が得られたが、それぞれの具体的な機能解明はこれからの課題である。なお得られた成果は、「米の品質形成・特性に関与するタンパク質の網羅的解析及び遺伝子単離・機能解明」の課題の中に引き継ぐ。
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カテゴリ |
水稲
低コスト
輸送
良食味
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