課題名 | 乾燥・塩ストレス耐性の分子機構の解明と分子育種への応用(137) |
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課題番号 | 113 |
研究機関名 |
国際農林水産業研究センター |
研究分担 |
生物資源・(主研) 生物資源・(主研) 生物資源・(主研) |
研究期間 | 完8~12 |
年度 | 2000 |
摘要 | 植物の持つ乾燥や塩ストレスに対する耐性機構を分子レベルで解析して、環境劣悪地に対応できる環境耐性作物の分子育種のための基礎研究を行った。本研究ではモデル実験植物であるシロイヌナズナを中心に、乾燥耐性なマメ科作物であるカウピーや塩耐性のイネ等を用いて、50種以上の乾燥・塩耐性の獲得に機能する種々の機能遺伝子やストレスに対する応答機構で働く調節遺伝子を単離してその機能を明らかにした。得られた遺伝子の例として、乾燥・塩ストレス応答遺伝子の発現を制御する転写因子や植物ホルモンABAによる遺伝子発現を制御する転写因子の遺伝子、オスモセンサーの遺伝子、ABA合成酵素遺伝子等があげられる。一方、4種の乾燥・塩ストレス誘導性プロモーターや再吸水応答性プロモーターを単離して、そのストレス応答性や再吸水応答性の分子機構を明らかにした。また、乾燥・塩・低温ストレス誘導性遺伝子の発現を制御する転写因子の遺伝子と乾燥・塩ストレス誘導性プロモーターとを組み合わせて植物に導入することにより、高レベルの乾燥・塩・凍結耐性植物の作出に成功した。さらに、適合溶質であるプロリンや糖の合成酵素や代謝酵素の遺伝子を導入することにより乾燥・塩・凍結耐性植物の作出に成功した。また、ABA合成酵素遺伝子を導入することにより、乾燥耐性植物の作出に成功した。 |
カテゴリ | 育種 乾燥 |