課題名 |
農業経営の展開方向の予測(4) |
課題番号 |
4 |
研究機関名 |
九州農業試験場
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研究分担 |
総合研究・動向解析研
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研究期間 |
完8~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
本研究では、浅層地下水汚染が顕在化しつつある南九州畑作地域の月野原台地を対象に農業経営の動向を解析し、その展開方向を予測する。月野原台地関係集落の農業生産の特徴として、■1975年以降、いも、麦・雑穀の減少と窒素溶脱量の多い飼料作物、野菜が増加してきていること、■1980年以降、肉用牛類型を中心に経営の単一化を強めてきていることが明らかになった。対象地域の農家類型別戸数予測結果より、2005年には離農類型が総農家数の10%強(1995年)から1/3強に大幅に増加し、それに伴い放出される経営畑面積は4倍強に達することが予測された。また、今後の農業の担い手は二つのタイプが想定でき、一つ目のタイプは、雇用依存型大規模畑作経営であり、離農類型から放出される畑地の受け手となる可能性が極めて高いこと、二つ目のタイプは、公的な性格を持った作業受託組織に支援された小・中規模畑作経営であることが明らかになった。二つ目のタイプを担い手として位置づけるためには、これらの経営を補完する公的な性格を持った作業受託組織の整備・拡充を図ることが不可欠であることを指摘した。成果は、地域総合研究の中で営農評価班に受け渡した。対象地域以外の南九州全体を見据えた畑作農業の担い手の動向を解明することが残されているが、次期地域総合研究の中で取り組む。
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カテゴリ |
経営管理
飼料作物
水田
肉牛
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