干拓地における物質動態と自然浄化機能の解明(72)

課題名 干拓地における物質動態と自然浄化機能の解明(72)
課題番号 65
研究機関名 九州農業試験場
研究分担 生産環境・資源評価研
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 本研究の目的は、九州の主要な農業基地である干拓地における物質動態や自然浄化機能に注目し、農地や集落を取り巻く環境の負荷削減の視点から、干拓地周辺の物質フローを把握し、自然浄化機能の定量化をはかることである。10年度は、竜北町における対象流域を21のブロックに分け、それぞれのブロックについて、営農情報、人口、気象、農業用水取水量、揚水機場運転記録、作付体系毎の旬別施肥量を入力値として、流域からの窒素の流出とイネおよびイグサ圃場からの肥料流出率を良好に再現することができた。11年度は、水域底質への物質の蓄積量を推定するために、干拓地の代表的な水域底質の理化学的特性を調べ、堆積環境により底質中の成分が異なることが判明した。また、調整池底質中の窒素や炭素の躍層の観察から底質の堆積速度を推定することができた。12年度は、干拓地調整池の底質の分析、池水の滞留時間や水深などの考察を進め、低平地に賦存している調整池・潮遊池などの水域が、水田地帯から排出される負荷物質が海域へ排出される直前の最終的なフィルターとして機能しており、その水域諸元を維持・改良することにより負荷物質の流出を制御しうることを裏付けることができた。成果は各種学会論文集、口頭発表、セミナー、研究会で報告、公表された。今後はこれらのフローをより正確に説明、予測しうる物理モデルやモニタリング手法の構築が残されている。
カテゴリ 肥料 いぐさ 水田 施肥 モニタリング

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