課題名 |
スクミリンゴガイの水田における加害行動と繁殖生態の解明(301) |
課題番号 |
264 |
研究機関名 |
九州農業試験場
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研究分担 |
地域基盤・害虫生態研
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研究期間 |
完9~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
スクミリンゴガイによる水稲への加害回避のためには、本貝の摂食活動や増殖率を抑制する方策を考える必要がある。そこで本貝の加害行動の特性と湛水直播水稲における被害の関係を明らかにする。また環境条件と貝の繁殖との関係や交尾・産卵行動などの分析を通して本種の繁殖生態の全容を解明し、増殖率の抑制と湛水直播下での被害回避の方策を探求する。12年度は、貝の単位面積当たりの総重量と直播水稲の被害量との関係、および孵化時の性比に与える環境要因の影響について調査した。 加害行動については、稲の各生育ステージにおいて、貝の総重量と1日当たり被害苗数との間に正の相関があることを見出した。また貝の総重量が同じであれば、被害量は貝の個体数には依存しなかった。したがって、貝の総重量を測定することによって、直播水稲において一定時間冠水した際の被害量が予測可能になった。性比については、成熟個体の存在・飼育温度・野外と屋内の差・親の年齢・卵塊内の位置のどの要因も、孵化時の性比に影響を与えなかった。このため、性比は、量的遺伝以外の遺伝、または親世代の環境のどちらかによって決定されると考えられた。性比決定のメカニズムについては、今後,別課題において交配実験等で調査する。
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カテゴリ |
病害虫
害虫
管理技術
水田
水稲
スクミリンゴガイ
繁殖性改善
防除
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