課題名 |
直播栽培における鳥害軽減のための耕種的手法の開発(88) |
課題番号 |
70 |
研究機関名 |
農業研究センター
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研究分担 |
病害虫防除・鳥害研
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研究期間 |
完10~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
水稲直播栽培における鳥害被害軽減のための代替餌場設置効果を検証した。キジバトの代替餌を探索する実験において、ハト用飼料トウモロコシと青米が稲籾より有意に好まれることが分かった。大麦は個体差が大きく有意差が出なかった。屋外大ケージに乾田直播田(9m×18m、2面)を再現し大麦を代替餌としてキジバトを導入する実験を5反復行った。稲の平均葉齢が1.3になるまでの期間において代替餌場設置区で非設置区より苗立ち数が有意に多くなった。またそれ以降の時期では代替餌設置に関わらずキジバトによる食害は起こらなかった。湛水直播田を再現し芽出し籾を代替餌としてカルガモを導入し、水深やカモ導入時期を変えて、代替餌の効果をみる3種類計5回の実験を行った。代替餌を設置しても開始後2日目までは加害が見られたが、その後、加害が止まったのに対し、非設置区では苗数の減少が続いた。この初期の被害に関しては深水管理によりある程度被害が軽減出来ることが分かった。代替餌場を設置することにより乾田直播におけるキジバト、湛水直播におけるカルガモとも、被害を軽減できることが確かめられた。しかし本成果の内容は大ケージ内における実験であり、野外においては代替餌を設置することにより、対象地域以外から鳥を誘引する可能性があり、対象地域の面積と代替餌場の規模および周辺の土地利用状況の関連についてさらに検討が必要である。
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カテゴリ |
病害虫
大麦
害虫
乾田直播
管理技術
直播栽培
水田
水稲
鳥害
低コスト
とうもろこし
水管理
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