価格変動リスク評価モデルの開発

課題名 価格変動リスク評価モデルの開発
課題番号 88
研究機関名 農業研究センター
研究分担 経営管理・経営設計研
(東北農試)
研究期間 単12
年度 2000
摘要 WTO体制への移行により国際分業体制が進展した場合、輸出国の不作等による生産・輸出変動により国際市場の不確実性が高まると共に、一方、国内市場においても価格変動が大きくなることが懸念されている。そこで、本研究では、農産物の価格変動リスク評価モデルを開発し、価格変動の把握と価格変動リスク評価に資するものとする。12年は、データ上の制約を考慮して以下の3種の時系列モデルを推計した。Model-1は、米価を米価の過去の値だけを用いて説明するもっとも簡潔なモデル、Model-2は1993年の冷害の影響について、さまざまな波及パターンが考慮できるダミー変数の一種を導入したモデル、Model-3は、米在庫量を独立変数として新たに導入したモデルである。推定期間外の予測パフォーマンスは、予測誤差の二乗和に基づいて外挿予測3期間についての予測精度を比較すると、Model-3、Model-1、Model-2の順に優れている。モデルのパフォーマンスを比較するために1期先予測を3回行った結果、Model-1、Model-2はやや上方に偏りを持ち、Model-3は偏りを持たず、誤差も最も小さい。これらのことから、モデル化の目的が推定期間外における価格変動の予測にあるならば、価格変数以外に在庫変数をモデルに取り入れることで予測を改善することができるといえる。
カテゴリ 経営管理 水田 低コスト 凍害 輸出

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