有機栽培野菜の特性評価(116)

課題名 有機栽培野菜の特性評価(116)
課題番号 101
研究機関名 食品総合研究所
研究分担 素材利用・多水分研
研究期間 完9~12
年度 2000
摘要 有機農産物への関心が増大し、栽培基準は設定されてきたが、生産物の品質特性は十分に把握されていないので、ダイコンとニンジンの風味成分を中心に有機栽培と慣行栽培による生産物の違いの有無を調べた。青首ダイコンでは有機栽培品が先流れの形をしており形状の違いが認められた。また、辛味成分である4-メチルチオ-3-ブテニルイソチオシアネートが慣行栽培に比べて有機栽培で1.2倍、自然農法で2倍に増加することが分かった。一方、ニンジン‘向陽2号’では、皮層部切断時の主要な揮発性成分はα-ピネン、ミルセン、リモネン、γ-テルピネン、テルピノーレン、カリオフィレンであったが、テルピノーレン/γ-テルピネンの比が有機栽培で慣行栽培の1.6~1.7倍に増大することが認められた。また、有機栽培のニンジンでは貯蔵中にα-ピネンとカリオフィレンは減少せず、揮発性成分組成が変化することも明らかになった。さらに、ニンジンについては皮層部及び中心部の切断時の応力について有機栽培と慣行栽培の生産物を比較したが、その違いは個体差の範囲を超えず、有意な差は認められなかった。このように、ダイコンとニンジンではいくつかの風味成分に栽培法の違いが見出されたが、有機栽培野菜の特徴については、今後さらに多くの試料についてデータを蓄積し、栽培法の違いを判別する方法の開発に役立てる必要がある。
カテゴリ 有機栽培 有機農産物 加工 だいこん にんじん

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