課題名 | 放牧搾乳牛のための栄養素別補給飼料の開発(171) |
---|---|
課題番号 | 141 |
研究機関名 |
草地試験場 |
研究分担 |
放牧利用・放牧飼養研 (日清製粉株式会社) |
研究期間 | 完10~12 |
年度 | 2000 |
摘要 | 放牧搾乳では放牧草の栄養特性から、放牧期間を通じて高い血液中尿素窒素、春には繊維不足による低脂肪乳などの問題が起きる。そこで、放牧搾乳牛の栄養素補給に適した補助飼料として、■牧草の高蛋白質に適合するルーメン内で分解の遅い蛋白源原料の探索と評価、■春季牧草の繊維不足に適合する嗜好性の良い高繊維原料の探索と評価について、a)成分分析・b)ルーメン内での発酵性、および経時的アンモニア産生量の人工ルーメン法による測定・c)ルーメン内での分解性のナイロンバッグ法による測定・d)カフェテリア方式による嗜好性試験により確認した。蛋白質原料としては、大豆粕、フスマを原料とし、加熱処理して評価した結果、加熱フスマはルーメン内での蛋白質分解性が遅く、アンモニア生成速度も低いことから加熱フスマが補助飼料として有望と考えられた。また、繊維原料としてはアップル粕、パイン粕、ビートパルプ、ビール粕を評価した結果、成分、ルーメン内の発酵性、分解速度にそれぞれ異なる特徴が有ることが確認された。搾乳牛の補助飼料としては、NDF含量が高く、嗜好性も良かったパイン粕が使用できる事が示唆された。これらの原料を放牧搾乳の補助飼料の試験材料として使用し、栄養試験を行うことにより、搾乳牛を放牧主体で飼養する場合の牧草地や泌乳ステージの変化によって起きる栄養素の過不足の問題を解決できる可能性が拡がったと考えられる。 |
カテゴリ | 管理技術 大豆粕 肉牛 乳牛 放牧技術 |